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海蜘蛛

巨大な蜘蛛の妖怪として伝わるが、割と知名度は低く情報は少なめ。
特徴としてはとにかく「大きな蜘蛛」。

umikumo

上はウィキペディアにあった「ウミグモ」の画像下は特徴。

体は頭部、胸部、腹部の3つに別れるが、大部分が胸部である。 足が細長く、ほとんど足を束にしただけのような姿である。

頭部には、長い吻があって、前に突き出るか下を向く。頭部そのものは、頭らしい形とはちょっと言いがたい。胸部の体節の1つとしか見えないような状態である。頭部の付属肢は3対、吻の基部には鋏状の鋏肢(きょうし)がある。これはクモ綱などに存在する鋏角(きょうかく)に当たるものと考えられる。その後ろには1対の「触肢」(しょくし)があるが、クモ類の触肢と相同器官であるかどうかは判断が分かれている。さらにその後ろには、「担卵肢」(たんらんし)と呼ばれる細長い足がある。これを胸部の方に折り曲げ、雄はここに卵塊をつけて保護する。

胸部に当たる部分は幅が狭く、足の太さと変わらない。各体節から1対ずつ、横に広がった足が伸びる。足は4対、とても細長く、先に爪がある。消化管は枝分かれして足に入り込んでいる。

腹部に当たる部分は、ごく小さく、粒のような1節があって、肛門がある。化石種では、腹部に体節があるものも発見されている。

小型のものが多く、体長は5mmくらい、足を伸ばしても1cmくらいのものが多い。深海性のオオベニウミグモは、足を伸ばすと30cmにもなる。

発生においては、幼生は鋏角と2対の付属肢のみを持って生まれる。

軟体動物や刺胞動物に寄生するもの、自由生活のものなどがある。軟体動物や刺胞動物の体に口吻をさし込んで体液を吸収することが知られているが、他のものについては、今一つ、その食性がはっきりしていないようである。

運動は緩慢で、多くの場合、海底の岩や海藻にしがみついて、ゆっくりと動く。

主に大きい種類は深海に生息するようなので、記録に残るものとはちょっと違う気がする。
※とにかく粘着性の物質を飛ばしてくるようである。

以下が数少ない記録。

佐藤成裕『中陵漫録』巻之一「海蜘蛛」より

ある舟が、嵐に遭って南海に漂流するうち、見知らぬ小島を見つけて、近くまで漕ぎ寄せた。
 すると突然、巨大な蜘蛛が海岸から馳せ来たって、白い綿状の粘りつくものを投げつけ、舟に絡めて引き寄せた。
 太綱で引かれるような力に、舟の者はみな驚きながらも、腰刀を抜いて切り払い、からくも危地を脱することができたという。
 筑紫の漁師の言い伝えである。

 『香祖筆記』には、
「海蜘蛛は、奥海の島に棲んでいる。車輪のごとく巨大で、五色の文様がある。吐く糸は複雑に縺れ合って、はなはだ強靭だ。虎や豹でさえ、一度その糸に触れれば脱することができず、ついに死んで蜘蛛に食い尽くされる」
とある。
 きっと、この海蜘蛛だったにちがいない。





            

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